宝くじは紀元前から公共事業の資金源

宝くじの文化史 ギャンブルが変えた世界史という本を読みました。
日本のことは全くなく、オススメできる本じゃないですが、ご紹介を。

宝くじの文化史という本の概要

著者がイギリス人だからか、イギリス中心の宝くじの歴史の本です。
268ページと豊富な内容で、宝くじを通じて西洋の歴史が勉強になります。

宝くじの文化史

20の章がありますが、大きく分けると次の内容でした。
1~3が紀元前頃の宝くじの登場について。
4~17が15世紀~18世紀の宝くじの発展と廃止について。
18~20が現代の宝くじと、未来の宝くじについて。

日本の宝くじファンには、2,520円もの価値を見いだせないかも。

宝くじの歴史

宝くじは紀元前から政府の収入源として活用されていたそうです。
日本の宝くじの歴史と合わせて、そのうちブログ記事にするつもり。

15~18世紀頃のイギリスの宝くじ事情が詳しく書かれています。
詐欺師や事件などをピックアップしてるので、興味をもって読める内容です。
大の宝くじファンの米国初代大統領ワシントンのいくつかのエピソードも。
(昔の貨幣価値どころかポンドとペニーとシリングの関係も知らず、登場人物がカタカナだと誰が誰だか分からなくなる私にはおもしろさ半減でしたが。)

高額当せん者のその後

イギリスでは高額当せん者の氏名が原則的に公開となっています。
そのため、当せん者のその後として、不幸になった人が話題になります。
でも、実は、割合としては不幸になった人は少ないようです。
「3分の2は仕事をそのまま続け、96%は当せんにより幸せになったと回答している。」そうです。
(参考文献の[The National Lottery Millionaire Survey,MORI,2006]を見ると、2000人の100万ポンド(約1億円)以上の当せん者?を調査したよう。各種トップ10があって、当選後に買った車の1位はBMWで、お気に入りの旅行先の2位がドバイとか興味深い調査結果があるみたい。)
日本では当せん者が公表されないので、不幸になる割合は少ないでしょう。

宝くじの未来

英では利益の寄付先を購入者が選べるシステムが検討されているそうです。
今のグリーンジャンボも、購入した地元自治体か、東日本大震災の復興支援かを選べたらおもしろかったですね。

あとは、国連で世界統一宝くじなるものも検討されたそうです。
今後も各国で事情が違いすぎて、実現はなかなか困難だとは思いますね。
日本でもネット販売、賞金の高額化など新たな局面に入っています。

最後の20章は、クジを使った人選などへの活用について書かれています。

古今の詐欺師たち

本文中に加え、追記として宝くじにまつわる詐欺の紹介がありました。
追記だけでも24ページ23例もあって興味深いです。
宝くじが当たったというエアメール詐欺によるイギリス国内での詐欺被害額は毎年、2.6億ポンドにものぼるそうです。なくならない訳だ。
偽の宝くじクラブや必勝法詐欺は昔からあるようです。
誇大広告については、日本で今でも見られるような気が…。

現代の日本でも、開運グッズや必勝法商法、エアメール詐欺、代行業者の雲隠れなどありますね。お互いに注意しましょう。

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